「母なる宇宙とともに」の電子図書(Amazon Kindle)

紙の本より一足先に、「母なる宇宙とともに」の電子図書がご購入いただけるようになりました。

http://amzn.asia/f8SPbrG

 

スマートフォンやタブレットなどの端末にダウンロードしてご利用いただけます。

 

これは余談になるのですが、Amazonには、本も電子図書も、購入ページの下の方に「カスタマーレビュー」というものがあります。購入した方が書けるようになっていて、このカスタマーレビューを参考に商品を買われる方も多いです。Amazonで購入された方で可能な場合は、星の評価と一言だけでも良いので、読者の声としてレビューにご参加いただけたらうれしいです。(朝日/記)

 

| 電子出版 | 10:59 | comments(0) | trackbacks(0) |

『続 意識の流れ―最後は瞑想です 正しい瞑想をしましょう―』(増補改訂版)がAmazonで予約(購入)できるようになりました。

書店販売に先駆けて、

復刻版「続 意識の流れー最後は瞑想です 正しい瞑想をしましょうー(増補改訂版)」が
Amazonで予約(購入)できるようになりました。

 

今回は、初めての試みで、本文中にいくつかQRコードを埋め込んでいます。

QRコードをQRコードリーダー(※)を使って読み込むと、田池先生や塩川香世さんの音声が聞けるという仕組みです。

音声は短いものから長いものまで様々ですが、本を手に取った方が耳からも聴いていただけるようにと考えたものです。(電子書籍でも視聴可能です。)

QRコードリーダーは、スマートフォンやタブレットで無料アプリをダウンロードしてご利用いただけます。


【紙版】
 通常の紙の書籍をご希望の方は
 現在予約受付中で、「11/30に発売」予定です。
 http://amzn.asia/8CTHjzH

 ※書店の販売予定につきましては、別途お知らせさせていただきます。
 ◇


【電子書籍】Kindle版
 購入可能です。
 http://amzn.asia/4b0koid

 ※電子書籍(Kindle版)は、
 iPad、iPhone、Kindle、Androidタブレットやスマホ等、
 Kindleアプリがインストール可能な端末で、閲覧することができます。

 

 

 これを機に、本が届いたら、既に発行されている「意識の流れ(増補改訂版)」とあわせて読み返したいと思っています。どんな自分が出てくるか楽しみです。(朝日/記)

| 電子出版 | 13:02 | comments(0) | trackbacks(0) |

「愛、自分の中の自分」の電子版が先行発売されました。

6月15日の「愛、自分の中の自分(意識の転回ver.3)」紙版発行に先立ち、
電子版(Amazon Kindle)が先行発売されています。

下記サイトから電子版をご購入いただけます。
http://www.amazon.co.jp/dp/B00YEBXQZW
(今回の電子版はアマゾンキンドルのみの販売となります)

※紙版は、6月15日の発売になりますのであと少しお待ちください。
(朝日めぐみ/記)
| 電子出版 | 09:30 | comments(0) | trackbacks(0) |

電子ブックって な〜に

   最近、次々と電子ブックの記事が出ており、この営業日誌でも何回か取り上げられています。電子ブックとは、紙に印刷した文字を読む従来のブックに対して、電子画面で読むもの。一つの電子画面(業界では「端末」と言います)の中に、大量の本を納めることができ、どこでも手軽に、好きな本が読めるという利便性から、アメリカを発信源として、急速に発展しています。と、ここまでは、多くの方が認識されていると思います。ところが、この発展途上の話題を、記事で読むとチンプンカンプンと言う方々が、少なからずいらっしゃるようです。

  かく言う私も、半年ほど前から、桐生さんの下で、この話題に接してきました。当初桐生さんが嬉々として、電子ブックの利点と問題点を語ってくれました。最初は分かった様な感じで興味深く聞いているのですが、実は全く分かっていなかったという事が何度かありました。桐生さんの根気強い手ほどきのお陰で、いまでは漸く一般の記事程度は理解できるようになりました。だから、記事を読んでも良く分からない、という方の気持ちは理解できます。ということで、今回は私なりに、分かりにくい、という方々の立場に立って、説明をしてみたいと思いました。分からないという方の多くは、電子ブックを構成している中身のイメージが分からず、しかも新しい用語がポンポン出てくること、と言う事だと思います。

  従来の本は、著者の原稿を、読み易いように編集(業界では「組版」と言います)し、それを印刷・製本して完成です。電子ブックでは、この印刷・製本した物に対応するのが、電子画面を有する「端末」と言われるものです。代表的な物は、米アマゾン社の「キンドル」、アップル社の「アイパッド」、シャープの「ガラパゴス」、ソニーの「リーダー」、などで、その他携帯電話会社も発表しています。
  もうひとつ、「組版」に対応するもの(業界では通称「フォーマット」又は「閲覧方式」と言います)には、「アイパッド」に入っている「eパブ」や、シャープやソニーが採用している「XMDF」があり、その他にも新しい物が商品化されつつあります。
  電子ブック発展のカギの一つは、本来の手軽さに加えて、読み易さにあると言われています。読み易さのためには色々な工夫がなされています。一つは画面の大きさや文字の見やすさ、そしてもう一つが「フォーマット」と言われるものです。

  私達が何気なく読んでいる本の文章には、読みやすくするために多くの工夫がなされています。文字の大きさや1頁当りの文字数は勿論のこと、ルビの打ち方、句読点の位置、漢字変換のルール等、数多くの約束事が組込まれています。電子ブックでは、これらを「フォーマット」「端末」に組込むのですが、従来異なる「フォーマット」同志は互換性がないという問題を抱えていました。これをアメリカでは、「eパブ」という形式に統一する、と言う事で、近年急速に発展しているという次第です。
  ところがこの「eパブ」には、横書きの機能しかなかったため、日本の各社が「フォーマット」の開発にしのぎを削って来たのが昨年でした。そして昨年末、この「eパブ」に縦書き機能が加わるという事が発表されたため、大きな記事になったという次第です。これ以降、どのような変化があるのか、全く分かりませんが、当分、話題を提供してくれることは間違いなさそうです。

  出来るだけ簡潔に、と思って書きはじめましたが、一般の記事を理解できる程度にと思って書き出すと、結局長くなってしまって申し訳ありません。少しでもお役にたてれば幸いです。(大槻 記)
| 電子出版 | 09:26 | comments(0) | trackbacks(0) |

やぶにらみ電子ブック比較 アイパッドvsガラパゴス


シャープが、アイパッドへ対抗するべくガラパゴスを発売した。購入前の相談ということでシャープへ問い合わせたり、パンフレットで調べてみたが、今ひとつピンとこない。ならばと、梅田のヨドバシカメラへ実物をさわりに出かけることとした。

右の写真は、正確ではないが、だいたいの大きさ比較にはなると思う。
一番上がアイパッド、二番目がガラパゴス、三番目がソニーのリーダー。

外形でみると、アイパッドが、幅189.7mm、高さ242.8mm、重さがWi-Fiモデル680g。
これに対し、ガラパゴスは、幅177mm、高さ286mm、重さが765g。 

人づてに、ガラパゴスのほうが、アイパッドより軽いと聞いていたが、逆にアイパッドのほうがやや軽いということになる。
画面サイズでは、ガラパゴスがワイド版で、アイパッドより縦長になっている。
この縦長が、僕にとっては、というか、「本」を読むという段になると、どうにも気にくわない。
縦置きで読書しようとすると、1行が不必要に長くなる。日本文の縦書き表示では、上から下へ読みおろすことになるが、あまりに上下が長くなると、目の動きの許容範囲を超えており、長く読もうとすると不必要に疲れるのだ。では、これを横置きにし、見開き表示にすると、1ページが正方形に近くなり、日本語の組み版に慣れた目には何ともとっつきにくい。いわゆるタイポグラフィーという観点からみると、何とも美しくない。

これに比べ、アイパッドの縦横比は、横書き図書を読むにしろ、縦書き図書を読むにしろ、紙の本を読む感覚に近い。
これでは、日本語表示に優れていなければならない日本の製品が、アメリカ製に負けているということになる。事実、そうなっていると思う。映画をダウンロードして観るなら、確かにガラパゴスのワイド画面は魅力だが、こと本を読むリーダーとして見た限りでは、うれしい縦横比とは言えない。
ページ送りもアイパッドのようなスムーズさがなく、ぎこちない動きになっている。一部分を拡大したときも画面が落ち着くまで、文字のジャギーが目立ち読みにくい。要は、動作に滑らかさがなく、ページが落ち着くまで若干とはいえ待ち時間が生じ、スムーズな読書の流れを妨げるのだ。

そんなことを考えると、本のリーダーとして見る限り、ガラパゴスは遠くアイパッドにおよばないと言えるのではないだろうか。

この二つとは別路線を行くのが、ソニーの「リーダー」だ。完全に「本」を読むことに特化したリーダーになっており、「本棚をポケットに」というキャッチフレーズで、6型と5型の2サイズを発売している。アイパッド、ガラパゴスを見た目には、ブラック&ホワイトの画面は地味に写るが、静止画面の文字および画面の美しさは、さすが「eインク」と思わざるを得ない。
タイポグラフィーの面からも、「本」の形に近い美しさを感じる。ただページ送りの時、静止画面に落ち着くまで、一瞬画面が反転する。慣れるまでは、これが読むリズムを邪魔するが、それもこれから改善されていくのかも知れない。

最後に、これは読む立場の人からは関係のないことなのだが、ガラパゴスも、ソニーリーダーも、文章とページを表示するフォーマットが、「eパブ」でなく、「xmdf」で作成されている。たしかに、「XMDFは日本語の縦組みの表示機能を保持しており、処理の複雑なルビや縦中横、行末の禁則処理、外字などには対応して」いるということなのだが、電子出版をめざす零細出版者にとっては、やっと「eパブ」が身近になったというのに、またぞろ「xmdf」について勉強しなければならないという、大きな課題を抱えてしまった感じである。
願わくは、組み版ソフトであるインデザインがこれに対応してくれること。
つまり、InDesignから自動書きだしを行うことで、紙のレイアウトから、そのままXMDFに変換するコンバータを、無償でInDesignユーザーに提供してもらえればと思う次第である。
| 電子出版 | 15:59 | comments(0) | trackbacks(0) |

「時を超えて伝えたいこと」がiPad-zineのトップページに!

今、電子出版のサイトをいろいろ試して みている最中だ。
もちろん、多くの人の原稿を預かっているとはいえ、他人の書いたものは著作権の関係があるので試すことは出来ない。結局、自分の書いた原稿で試すことになる。
そこで、かつて出版した「時を超えて伝えたいこと」を、iPadで読める電子書籍サービス「iPad-zine」へ投稿してみた。

「iPad-zine」は、PDFのほかePubやテキストでも投稿できるようになっている。まずは「時を超えて……」をPDFで投稿してみた。次いで同じ僕の作品で、「孤児たちのルネサンス」をePubで投稿してみようと、今日「iPad-zine」のサイトを開いてみて驚いた。
先週アップした「時を超えて伝えたいこと」が、「注目の電子書籍」として、同サイトのトップページに、しかも1番目に出てくる。
うれしがりのようだが、いつまでトップページに出てくるか分からないので、トップページに紹介されている間にぜひ見てほしいと、このブログに掲載した次第。なおダウンロードは無料なので、興味のある方はダウンロードしてみてください。
ちなみに「時を超えて……」は「人文思想」のジャンルに、「孤児たちのルネサンス」は「文学評論」のジャンルで投稿している。

iPad-zine のurlは以下の通り。
http://www.ipad-zine.com/
| 電子出版 | 11:49 | comments(0) | trackbacks(0) |

UTA会員のための電子出版講座 vol.6 アイパッドがやってきた。

今までにも電子出版の話は何度か起こっては消えしてきた。 何が邪魔をしたかといえば、日本の流通制度が、まずあげられるが、ついで大きいのが、電子図書を読むビュアーの問題がある。
まずパソコンだが、これは電子出版を読むビュアーとしては不向き。メールを書いたり読んだりすることには、パソコンは向いているが、いかにノートパソコンが小さくなったとはいえ、パソコンは仕事の感覚が付きまとう。パソコンに向かってくつろいで本を読もうという気にはならない。
そこで電子図書のリーダーが必要になってくる。かつてソニーやパナソニックが、このリーダーを開発したが、流通制度が弊害となって、それで読める本が限られる上に、貸本のように料金を払ってダウンロードしているのに、期間が来れば消えてしまうという代物だった。出版流通を崩さないようにというか、既存の出版流通機構に気兼ねしての苦肉の策だったようだ。しかし、こんな中途半端なものにユーザーが飛びつくはずもなく、日本で起こりかけた電子出版の灯は、そのまま自然消滅してしまった。

そして現在、電子出版を読むためのリーダーは、アメリカでヒットし、日本へやってこようとしている。eペーパーの採用で、かなり完成度の高いリーダーが用意されるようになってきたが、ここで起こってくるのが、日本語という壁。
今、漢字を使っているのは日本と中国。韓国はハングルを採用し、横書き文化に変わってしまった。その中国も、横書きを採用し、いまや縦書きで文章を書くのは、日本一国になってしまった。かたや電子図書を読むためのリーダーは、横書き左綴じに設定されている。どういうことかというと、読書リーダーの場合は、人間が機械に歩み寄るのでなく、機械が人間に歩み寄ろうとしている。つまり紙で読んでいる感覚を機械でも再現しようとしている。指でページをめくるような感覚で、画面を右から左へ指でなぞることでページ送りができるようになっている。ここで注意しないといけないのが、右から左へなぞるというのは、あくまで横書き・左綴じの感覚なのだ。これが縦書き・右綴じだと、左から右へ画面をなぞる感覚となる。アメリカが日本へ電子出版で殴りこみをかけるためには、日本一国のために、このシステムを改良しないといけないことになってくる。

実は、昨日、我が家に「アイパッド」が到着した。早くから申し込んでいたのだが、超人気商品のため製造がおっつかないのだろう。やっと昨日になって到着した次第。アイパッドは、読書専用の端末機ではなく、ゲームもできる、音楽も聴けるという汎用機だ。本を読むことに特化して作られていない。このため、大きさもB5サイズと少し大きめ。しかしパソコンで文章を読むというストレスは感じさせないし、画面もバックライトのため驚くほどきれい。きれい過ぎるので、文章を長時間読むと、やはり目が疲れる。地味でも、電子ペーパー採用の反射光で読む専用リーダーのほうが、読書のためには優れているだろう。しかし、そのアイパッドでさえ「本」を読む気にさせてくれる。パソコンで読むには、「読むぞーっ」と気合を入れてかからねばならない。それが布団にごろ寝しながらでも読めるし、読書という行為に違和感なく入っていける。そのうえ電子図書ならでは便利さ、紙に比べ文字がすこぶる読みやすいのだ。リーダーを縦にしたとき、一ページ丸ごとが一字一字の文字まで判別できる状態で無理なく視界に捉えられる。「これは読みやすい」と感動した。画面を横にして見開きで読むという手もあるが、老眼の目には、このスタイルがなんとも心地よい。
しかし、今の時点ではアイパッドにしても、システムとして縦書き・横書きに対応していないので、作る側(出版社側)でソフトとして対応しないといけない。僕も試しにUTAブックのいくつかをPDF形式でアイパッドに登録して読んでみた。PDFをパソコンで見たときに起こるぼんやりした感じはなく、シャープで読みやすい画面になっており、快適に読書を進められる。ところがページを送るのに違和感が付きまとう。縦書きなのに、右から左へページを送っていく。縦書きなのにページ送りが、横書き・左綴じの感覚なのだ。これは画面の見安さに比べ、いい感じとはいえない。

しかし、この問題はソフトでも対応できるし、システム面でも改良が加えられるだろう。今年秋から年末にかけて、アメリカからも読書リーダーは入ってくるだろうし、日本でも日本語に適したリーダーが開発されると聞いている。そうなれば、読書端末機も安く提供されるようになってくるだろうし、今度こそ電子図書の時代がやってくるように感じられる。少なくとも、老眼鏡が離せなくなった私にとって、アイパッドで本を読む、あの快適さは魅力だ。
| 電子出版 | 10:00 | comments(0) | trackbacks(0) |

UTA会員のための電子出版講座 vol.5 田代真人「電子書籍元年」

セミナー会場風景_本を買う.jpgDTP Booster014のトリをつとめたのが田代真人さんだが、その会場で彼の書いた「電子書籍元年−iPad&キンドルで本と出版業界は激変するか?−」が販売されていた。奥付を見ると、2010年5月21日初版発行となっている。出たところだ。また、セミナーでの田代さんの話は非常におもしろかったのだが、時間切れで尻切れトンボになってしまった。もう少ししっかり聞きたいと思い、この本を買うことにした。これが結構おもしろい。
そこで、この本の内容も引っくるめて、DTP Booster014の最後のセッション「成功する電子書籍ビジネス/ビジネスの立ち位置が天国と地獄を決める」について紹介することにする。

まず田代氏は、冒頭、会場に集まった人たちに問いかける。
「電子出版でビジネスを考えている人、手を挙げてください」
大半が手を挙げる。続いて、「では電子出版を趣味でやろうとしている人?」
パラパラと手が挙がる。

セミナー会場風景05.jpg

すかさず、「実は趣味でやろうとしている人が一番怖いんです。採算を度外視して良いものを作ろうとするからです」と、田代氏は続ける。僕はどちらにも手を挙げなかった。
「ビジネスか、趣味か、どちらかしかないのか?」と、生来のへそ曲がりが頭をもたげる。
菊池寛の小説に「恩讐の彼方に」という名作がある。「青の洞門」を開削した僧・禅海の史実に取材した作品だが、では、この禅海さん、洞門を開削して通行料で儲けようというビジネスのためにやったのだろうか。それとも暇つぶしに趣味で洞門を開削したのだろうか。
どちらでもなかったと思う。「仕事をした」もしくは「仕事をする」というとき、この「仕事」という言葉には、「生活のために金を稼ぐ」という意味あいと、「何かを成し遂げる」という意味あいの二通りの意味があると思う。後者の場合は、それこそ、「稼いだ金をつぎ込んでも……」そんな思いさえ感じられる。(閑話休題)

書籍の収益構造このあと、田代さんは「電子出版は儲かる」という幻想を、数字を並べて打ち破りにかかる。

左図は、【表1】が紙の書籍における売上げとコストの内訳が掲げられている。定価1,000円の本が5,000部つくられ、全部が売れた場合、売上げは5,000,000円となる。それに対しコストは、書店の取り分が22%として1,100,000円。取次会社(卸し)が8%として400,000円。著者に支払う印税が10%として500,000円。
次に固定費だが、印刷・製本費1,250,000円。デザイン・DTP(組版)費が400,000円。出版社の経費が1,350,000円。このコスト合計が5,000,000円。
差し引きは「0」、つまりは儲けなしということになる。

同じように【表2】は、3,000部を印刷し、40%が返品になった場合。細かい数字は省くとして、1,400,000円の損失となっている。

つまり、5000部つくって、それが全部売れてトントン。3000部つくって40%返品が発生したら、たちまち赤字となる。これが出版業界の現状。
では、なぜやっていけるかというと、委託性のため、本を造っているかぎり、取次から入金があるため。3000部を書店に配本して3ヶ月後に返品が0なら、とりあえず3000部分が入金される。その後、1000部返品になったとすると、次の新刊から相殺される。つまり出版社は、「本」を作り続けるかぎり取次から支払いがあり、何とかやっていけるが、新刊が出なくなった途端につぶれるという「自転車操業」の代表みたいな業種ということになる。

【表3】は、そんなにして持ちこたえている出版社に、10万部というベストセラーが出た場合。ここではじめて出版社は、37,600,000円という利益を手にすることが出来るという寸法。
つまり出版社はベストセラーが出ないかぎりやっていけないし、そのベストセラーを狙って、本を作り続けている勝負師のような存在だと言える。
では、電子書籍になったらどうなるのだろうか。

電子出版でなにが変わるか

電子出版の収益構造【表5】は、電子書籍における売上げとコストの内訳である。
電子書籍だから、紙の本に比べ値段は安く設定しなければならない。ここでは750円の電子書籍が5000部売れたと仮定している。すると売上げは、3,750,000円。これに対しコストは、配信・決済料に30%、1,125,000円。著者に支払う印税、売上げの10%を支払うとして375,000円。デザイン・DTP費が、400,000円。出版社の経費が1,350,000円。コストの合計が、3,250,000円。つまり500,000円の利益が出ることになる。
ところが、アマゾンであるとか、アップル(iPad)で、著者が直接販売したとすると、著者に70%の販売印税が出ることになる。出版社としては、今までの印税とは違い、販売印税として著者への支払いを増やして原稿を書いてもらわざるを得なくなる。しかし、そうすると販売価格をあげざるを得ない。【表6】は、このことを示している。価格を1,000円として5,000部が売れたとした場合、コストを見ると、配信決済料が30%で1,500,000円。著者の販売印税を35%まで上げて1,750,000円。デザイン・DTP費が400,000円。経費が1,350,000として利益は0。
しかし販売価格が、紙と電子書籍と同じというのは考えられない。そのためには、デザイン・DTP費や経費などの固定費を下げていかなければならない。しかも、これら数字は5,000部が売れた場合である。
【表7】のように、電子書籍らしい定価450円とした場合、3,000部が売れても130万円近い赤字となる。デザイン・DTP費や経費などの固定費を極端に下げて、はじめて何万円かの利益が出てくるという寸法だ。

最後に、現実的な意味での電子出版の「コストと売上げ」例を、田代さんの「電子書籍元年」から掲載しておく。

  【例1】
  単価 450円/販売部数 1,000部/売上げ 400,000円
    配信・決済料30% 135,000円
    著者へ販売印税35% 157,500円
    デザイン・DTP費(固定費) 20,000円
    出版社経費(固定費) 50,000円   合計 362,500円
 
 ◇差し引き 87,500円の利益◇

  【例2】
  単価 600円/販売部数 500部/売上げ 300,000円
    配信・決済料30% 90,000円
    著者へ販売印税35% 105,000円
    デザイン・DTP費(固定費) 100,000円
    出版社経費(固定費) 50,000円   合計 345,000円
 
 ◇差し引き ▲45,500円の赤字◇


田代真人さんこのようにビジネスとして考えた場合、出版というものは、たとえ電子出版となっても、かなり厳しいものになる。「しかし、電子出版にはニーズがあります。ニーズがあるからには必ずビジネスになるはずです」と、田代氏はセッションを締めくくられた。

聞いていて思ったのは、「利益を追求するだけなら、出版には手を出さない方が賢明だろう」ということ。出版業に携わっている人たちは、ビジネスだけでなく、何かプラスアルファがあって、この仕事をやっているのだと思う。もちろん、続けていくためには、如何に低かろうが利益を生み出す道を見つけ出さなければならない訳だが……。

セミナー会場風景_表現のデジタル化.jpg
| 電子出版 | 12:34 | comments(0) | trackbacks(0) |

UTA会員のための電子出版講座 vol.4 DTP Booster014に参加

DTP Booster014って何? そう思われる方が大半だと思う。そこで、その説明から始めようと思う。一言で言ってしまえば、DTPに関する技術やノウハウを学び、ユーザー同士の結びつきを強めるためのセミナーイベントということになる。その14回目の催しとして緊急に「電子出版」を取り上げることになった。それがDTP Booster014という訳だ。
約20年前、DTP(デスクトップ・パブリッシング)が日本に輸入された。僕がこのDTPと出会ったのは、平成2年春のことだ。この前年、家族で神奈川へ引っ越し、東京町田の洗心堂画廊を事務所代わりに使わせてもらい、出版の仕事を手探りで始めた。
その頃、すでに1冊目の本「光のなかへ」が完成していたが、これが活字を拾って出版するという活版印刷で作られていた。その頃は、すでに活字を拾う職人さんたちも少なくなっており、大阪では活版印刷を手がける会社はなかった。このため、「光のなかへ」は東京で作られることになったが、僕には、そのことが何を意味するのか、よくわからなかった。
しかし、いま思えば、それは出版の手ほどきをしてくれた大阪創元社のベテラン編集者が、これから出版を始めようという僕に向けて仕掛けた、ちょっとしたプレゼントだったり、ちょっとしたメッセージだったように思う。これ以降、活版印刷の時代は終わり、DTP全盛の時代がはじまる。
僕は今でも「光のなかへ」をひろげては、その本の手触りを楽しむことができる。内容ではなく、活字の跡がわずかに窪んでいるのが感じられるが、これが活版印刷の特徴だ。これに対し、DTPになると、活字は使われない訳だから、ページの表面は活字のへこみが無くツルッとしている。DTPが出だした頃は、このため「お触り文化」などと嫌味をいう人もあった。
それはさておき、僕の2本目になる出版の仕事「アトランティスの悲劇」は、電算写植で組み版された。当時、活版印刷の終わりを見越した印刷業者が、町田で電算写植の仕事を始めた。最初、僕はここで電子組み版の仕事を依頼し、それを東京の出力センターへ持ち込み、そこで印画紙出力したものを印刷所へ持ち込むという方式を採っていた。
しかし、これでは費用も手間もかかりすぎる。そこで、ALDUS社から出ていたPageMakerというDTPソフトを使うことにした。しかし、満足なパソコンもなく、親会社の永進鉄工からPC98マシンをもらい受け、メモリーを増設して使うこととなった。周りの反対を押し切り進めたものだから後に引けない。重いDTPソフトを背負わされたパソコンは、すぐフリーズするし、今のようにDTPのわかりやすい解説書もない。毎日、パソコンとにらめっこの日が続く、わからない箇所が出てくると、パソコンどころか、こちらがフリーズしてしまい、寝ているとき、急に「そうか!」と、疑問が氷解することもしばしばだった。
これが、僕とDTPの出会いだ。ともあれ、僕は、おかげで「活版印刷」の終末期の仕事にも携わることができ、次に来た「DTP」の仕事にも携わり、今また、「電子出版」という未来とも向き合うことができることとなった。そして、そのときは画期的だと思ったDTPという変革も、所詮は、作り手側だけの変革にすぎず、読者まで巻き込んでの変革は、これから起ころうとしている「電子出版」の登場によって現実のものになろうとしている。

DTP Booster014でも、冒頭、このことが大きく取り上げられた。
毎日コミュニケーションズ『+DESIGNING』の編集長小木昌樹さんは、「これまでの出版ビジネスは崩壊の危機に瀕している」としたうえで、次に来る「電子出版」の可能性を次のように語られる。
「これまで出版社は著者からコンテンツをもらい、それを本という形にして、取り次ぎを経て書店に流し読者へ届ける。これが出版の今までの形、生態系。ところが電子出版になったら、この生態系がガランと変わってしまう。まさにこのことを象徴しているのが、今週ニュースになった作家・瀬名秀明さんの事例だ。彼は、自分たちグループで電子書籍「AIR(エアー)」を製作し、直接Appstoreで販売を開始してしまった。これは取り次ぎも書店も、出版社すら通さない。まさに自分たちでコンテンツをつくって、アプリ化してAppstoreで販売し読者と直結するという形を実験的に始めてしまったのだ。
これがビジネスになるかどうかは別として、電子書籍は、やろうと思えばここまでできるという可能性を示したといえる。」
つまり、作者と読者とが直結できる、これが電子出版の本質であり、可能性でもある訳だ。ところが、この可能性は、出版文化としての可能性であり、出版ビジネスの可能性にはならない。そこを強調したのが、DTP Booster014のトリをつとめた田代真人氏の講演内容だった。
(続く)

DTP Booster014についての詳報は、下記ブログをご覧ください。
http://manpokei1948.jugem.jp/?eid=155
| 電子出版 | 05:39 | comments(0) | trackbacks(0) |

UTA会員のための電子出版講座 vol.3

ソニーリーダー前回でも記したように、大垣書店の「電子出版」への対応はおもしろい。 京都駅前店のオープン記念にと、ソニーがアメリカで販売している読書端末機「ソニーリーダー」を展示したり、『電子書籍の衝撃』出版記念と銘打って著者の佐々木俊尚さんの「トークイベント」を開催したり、「これは何か対策があってのことだな」と思わざるを得ない。
そこで営業で、大垣書店フォレオ大津一里山店の店長と面談の約束があるのを幸い、この疑問をぶつけてみることにした。
大垣書店フォレオ大津一里山店の店長はいかにも本好きという感じ、話していても言葉のはしばしにそれを感じる。店長はひとしきりUTAブックの内容を聞いた後、シリーズでまとめて並べるのでなく、内容で分けて並べることを提案した。このような棚の並べ方を「文脈棚」という。今時、こんなことをしているのは、東京の「往来堂書店」さん(写真)と、丸善東京本部内に作られた「松丸本舗」ぐらいのものだ。
往来堂書店そして、この「文脈棚」を提唱したのが、「カリスマ店長」と呼ばれた安藤哲也さん。彼は出版社の営業マンから、書店人に転向し、その後、東京の千駄木に売り場面積20坪という「往来堂書店」をオープンさせた。そこは狭い店ながら、彼の理想を体現したような書店だった。
安藤さんは、「書棚は管理するものでなく編集するものだ」と言う。そして「文脈のある本棚づくり」を提唱され、「本の無党派層をどう惹きつけるか」を考える。
そんな発想で作られた「往来堂書店」だけに、たちまち、業界人と本好きの間で有名になってしまった。彼の本が新潮社から「本屋はサイコー!」というタイトルで発行されている。少し引用してみよう。

「一度、自分の家の書棚を見てほしい。三か月前に買った本、二週間前に買った本、そして今日買ったこの本。この三冊は、あなたの関心事や好みや思考パターンに沿った、何らかの共通項や関連性を持っているはずだ。それが無意識だったとしても、あなたの中の『文脈』によって形成された、あなただけの『棚』なのである。
一度、自分の棚にタイトルをつけてみるといい。
『メディアの過去・現在・未来』『三島由紀夫解剖』とかね。
あるいは、『ビジネス成功談大好き! でも失敗ばかりの自分』『コンピュータ、いつまで経っても初歩のまま』なんて、ちょっと落ち込んじゃうような棚もあるかもしれない。
でも、自分の書棚が『かつてのベストセラーと、どこかで紹介されていたから買った本ばっかり』っていうのは、ちょっと寂しいよね。それは社会やマスメディアによって作られた文脈にすぎない」

松丸本舗「文脈棚」というのは、書店人の夢だと思う。良いことはわかっている。丸善も実験的な側面もあるのかもしれないが本部の一角に、こんな考え方で「松丸本舗」(写真)をスタートさせた。結果は、客一人あたりの購入金額が増加したという。しかし、これを維持するためには、本の内容に通じた人間が必要だし、維持のための手間と費用がかかりすぎる。大量生産、大量販売が目標となる今の業界の体質では、土台、無理というもの。UTAブックの体裁も、そんな事務的な処理への対抗策として、同一体裁で作られている。機械的なパッケージ処理をされれば絶対同じ箇所に並べられるはずである。
それを承知で、この店長はUTAブックを内容で分けたうえで並べようという。たとえば「母親のぬくもり」という本があるが、この本は、自殺、学級崩壊、いじめ等々、いま起こっている「子供の問題」を意識の世界からとらえ直そうというもの。店長はいう。「子供のことで悩んでいる人は、精神世界の棚へは行きません。子育てや、家庭内教育や、学校教育、そんな棚を目指します。

この店長は、本を完読するかどうかは別として、少なくとも本の内容をつかんだ上で、棚を決めようとしている。棚への思い入れの深さが感じられる。後の話だが、大垣書店の京都駅前店に大槻さんが単独で営業に行った際、棚担当者も「置く場所は任せてもらって良いですか」と言ったと聞いている。大垣書店が伸びている理由がわかったような気がした。

いよいよ、「電子出版」についての疑問をぶつけてみる。電子出版が日本に普及したとき、出版や流通業界、当然、書店にも多大な影響がでることがわかっている。それを承知しながら、店頭に読書端末機を置いてデモをおこなったり、電子出版の関係図書の講演会を開いてみたり……そこにどんな思惑、どんな策が潜んでいるかと思ったからだ。
しかし、答えはいたってシンプルだった。

「どうしたって電子出版の普及止められませんから。止められないとわかっているなら、共存の道を探るだけです。嫌ったり厭がっていたりしているより、積極的に受け入れ、お互いのためになるような方向を探るだけのことです。」

という次第であった。「書店業界が落ち込んでいる中、やはり急成長するだけのことはある」、素直にそう思った。これから、どんな方向を打ち出してくるか、楽しみな書店である。

僕自身も、今週の土曜日、東京で急遽開かれることになった電子出版のセミナーに参加する。7時間、缶詰の勉強会になるらしい。題して「DTP Booster014」という。仕事の関係で、東京へ行ったついでに営業というわけには行かない。夜行バスで行って、セミナーに参加し、その日の夜行バスで帰るという按配。結果はまた、このブログで紹介させていただく。
| 電子出版 | 20:34 | comments(0) | trackbacks(0) |

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