英語版ホームページのスタート

「その人、田池留吉」 のホームページが英訳されることになりました。

英語文化圏の方を対象にしますので、全ページではなく、初心者を対象にした範囲にとどまると思います。
英文版ホームページは、シカゴの渡辺秀雄さんを中心とするアメリカのグループの方が英訳作業を行ってくれています。

3月末か4月初めにスタートする予定です。
アメリカの方や英語文化圏の方に、この学びを紹介するときにご活用ください。
しばらくお待ちください。

下記にテストページを用意しています。
http://uta-english.jugem.jp/

※このテストページの英訳は、渡辺さんではなく、パソコンの英文翻訳ソフトでおこなったものです。もし英訳がおかしければ、それは渡辺さんのせいではなく、翻訳ソフトのせいです。ご了解ください。
またテストページでは、左隅に広告のバナーが出ますが、本番では広告バナーは出なくなります。念のため。
| 連絡事項 | 14:45 | comments(0) | trackbacks(0) |
和歌山市の書店/和歌山駅mio内 WAYさんとの交渉経過
本題に入る前に、 山形県は天童市にお住まいの読者の方から、現地の状況を伝えるメールが入りましたので紹介しておきます。

 「私のところは翌日の夕方から(電気が)復旧しました。
 水道、ガスは大丈夫だったので助かりました。
 ガソリンが品薄ということで今日は1時間待って給油でした。
 大丈夫と信じていましたがテレビを見ると心配になります。」

今日の本題です。
和歌山市内のUTAブック取扱店「宮井平安堂」さんが撤退してほぼ半月になります。この間、JR和歌山駅mio店にオープンしたWAYさんと交渉を続けております。宮井時代の店長も、WAY和歌山店の店長にプッシュして頂いていますが、同店は今までの書店タイプとは違い、店舗の店長だけの決済だけでは難しく本部のバイヤーの方の決済が必要となってきます。
本部は、大阪のなんばパークスにあるのですが、書籍バイヤーの方は、3名で全店を仕切っており、全国を飛びまわっておられ、なかなかつかまえることが出来ません。
それが今日やっとバイヤーの一人の方と連絡が取れ、電話で当方の話を聞いてもらえることになりました。結果、「お断りする理由はなにもないので、見本誌と案内書を至急送ってください」ということです。お話によると、この方も二、三日後には他府県に出張してしまい、一ヶ月は戻らないとのことです。それまでに話を進めたいので明日にでも着くように送ってほしいということでした。

これで停滞していた和歌山との交渉も動き出したわけです。
それにしても本の世界の流通というのは、何百万円と買ってもらうわけでもなく、せいぜい数千円の本を預かってもらうだけなのに、なんと時間と労力がかかることなのでしょうか。
| 連絡事項 | 11:31 | comments(0) | trackbacks(0) |
過去2年間のジュンク書店での売り上げ
ある事情で、全国のジュンク堂書店で、UTAブックがどれだけ売れているのか、年間売上データを出すことになった。それならモノのついでにと、UTAブックの読者や関係者にも見てもらえるよう一覧表にしてみたので、参考になる科ならぬか、以下に紹介しておきます。
(※HONとあるのはネット部門の売上です)


(2010年2月14日〜2011年3月13日までの2年間売上データ)
  
| 連絡事項 | 13:42 | comments(0) | trackbacks(0) |
UTAブック、これからの本づくり/3つの方向
昨日のブログで、 「心配なのは、仙台をはじめ東北に住んでおられる方たちです。もちろん東北の方たちばかりではないのですが、海岸沿いに住まわれている方もおり、電話も携帯も通じないので心配しています」などと書いたものですから、「あの方のことでしょう。私も気になっているのですが連絡が取れません」と心配される方から何人かお電話をいただいています。
宮城県の海岸沿いに住まいされる友人なのですが、この方の消息が気になっていたのです。でも、昨日、田池先生とお会いする機会があり、逸早く山手へ避難されたよし、教えていただきました。何でも地震直後、一番にメールが入ったそうです。
ほかに心配されている方もおられるようなので、ブログに書かせていただきました。
追加
仙台市内は、市内に住まれる読者の方から、3/14午前4時10分のメールで「先ほど電気が復活しました」との連絡を頂きました。

以下、今日の本題です。
今も少し触れましたように、昨日、打ち合わせというわけでもないのですが田池先生とお会いした時、別れ際に、これからの出版物の話になりました。もちろん、まだ決定した話ではありませんが、これからの出版物の方向が見えたような気がしましたので、自分の中で風化してしまわないよう、文字という形にしておきます。

まず一番大事で重要な方向=これから出版物が大きく変わっていきます。内容が変わるというのでなく、そこから流れる波動が、大きくレベルアップしていくということです。そこでUTAブックの活動の中心となるのが、田池先生が、「本は波動です」といわれるように「波動」を第一義に据えた本づくりを目指します。

二番目の方向が、入門書というか、この学びへの架け橋的な役割を果たす本づくりです。これは波動はもちろんですが、それより何より分かりやすいものを提供し、心の学びへ誘うような本づくりの方向です。

三番目の方向は、学びをすすめるためでなく、広く一般に「心を見ることの大切さ」を、様々な面から啓蒙していくような本づくり。子供の問題、社会的な問題、紛争、宗教戦争から家庭の問題等。様々な切り口から、今までの解決法では何も変わらない、肉という基盤をひっくり返してしまう、そんな究極的な解決方法を提示していけるような本。ただし短絡的に「だからセミナーに来なさい」というものでなく、心を見ていくという土壌を耕すための肥やしになるような本です。これはUTAブックのシリーズとしてでなく、一般書として発行していきます。
| 連絡事項 | 09:01 | comments(0) | trackbacks(0) |
奈良北部の書店営業
  今回は奈良の営業です。奈良は昨年9月に桐生さんに案内されて回ってから半年ぶり2回目です。今回も、奈良北部の状況を少しでも確認するべく、京都南部のT夫妻宅を訪問しました。京都と言っても、徒歩10分以内でで奈良県高の原駅に行けるという県境にお住まいの方です。今回は、過去2回の会員訪問に味をしめた奥様の再度の要望もあって、自家用車を利用しました。
 10時過ぎ、ナビの力を借りて無事Tさん宅に到着。ワンちゃんも一緒に、懐かしい話を語り合った後、本題の書店の話。Tさんは高の原に昔からある「たつみ書店」さんで本を注文していたが、本を置いてくれる余裕はない。直ぐ近くに新しくできたイオンモール内に大きな書店があり、本を置くスペースがありそうだという。ということで、お二人に案内されて、2ヶ所の書店を見ることにしました。
 最初のたつみ書店は、KINSHOという商業ビルにあり、特に本の分類もない少し広めの町の本屋さん。続いて、お隣のイオンモール2階の「未来屋書店」に案内して頂きました。人文コーナーは入口を入った目立つところにありました。歴史書に力を入れているようです。精神世界関係は、宗教、哲学という分類で、少し派手目の本が主体でした。あいにく担当者がお休みという事で、次の機会にチャレンジしようと思います。
 奥様は、しばしここでお買い物、一人高の原駅から近鉄で奈良市に入りました。最初は近鉄奈良駅から徒歩5分の「啓林堂書店 ビブレ店」。ビブレの地下にあり、人は結構入ましたが、落ち着いた感じです。UTAブックは、「意識の流れ増補改訂版」と「時を越えて伝えたいこと」を除いて、13冊が並んでいました。担当者がお休みだったので、不足の2冊の補充をお願いして、次に向かいました。
 次は2駅戻った「大和西大寺」駅すぐの「啓林堂書店 西大寺店」。此処は確か「続意識の流れ改訂版」の注文が無かった所。ひょっとして並んでないかも…と目的の棚に行くと、「続意識の流れ改訂版」は無かったものの、その改定前の本を含む8種類ものUTAブックが並んでいました。しばらく営業できていなかったお詫び方々担当者に面会を求めると、此処もお休みという。お店の方に、「続意識の流れ」の代わりに改訂版の補充をお願いして退出しました。今回の3店舗は新刊の時に再度訪問したいと思います。ついでに、徒歩3分の近鉄百貨店の書店も覗いてみました。以前会員の方から、「此処にも置いてみたら」と勧められたことがあったためです。書店は近鉄直営の「KINSHO BOOK CENTER]。中は結構な人ごみで、精神世界のコーナーもありましたが、啓林堂があるため、「参考まで」に留めておきます。
 近鉄高の原駅に戻って奥様と合流、最後に帰宅途上の「旭屋書店 ジャスコ久御山店」に立ち寄りました。此処は1月〜店長が病気休暇に入っておられて、気になっていたところです。それ程広いお店ではないにもかかわらず、UTAブックは最近の3点が相変わらず面出しされています(流石に「第二の人生」と「あなたこのまま…」が差し込む場所が無く、「その人、田池留吉」の上に重ねてありました)。一時代理担当の女性が丁度いらっしゃって状況を聞くことができました。「店長は交替となって、今は一時的に本部営業の方が店長業務を兼務されています」という事で、週1度くらいしか出られないようで、今後のことは未定だそうです。また、人文担当は昨日からお店に入った方が担当になったという事でしたが、まだ何も分からない状況なので、しばらくは今日の女性が受け付けてくれるという事でした。前任者はまだ10月に来られたばかりの店長でしたが、UTAブックは格段の扱いを受けており、御挨拶できなかったのは残念でした。

 この3週間余は、初めての場所という事で詰めて営業してきましたが、残るは奈良中部と和歌山を残すだけとなりました。今週は私用が立て込んでおり、勝手ながら書店活動はお休みさせて頂きます。次週半ばにUTAブック本拠地周辺を回り、時間が合えば、懐かしい事務所にも顔を出せればと思っています。その頃には、待ち遠しい新刊の情報も入ってくる頃でしょう。

 余談ですが、東北地震のその後について、会員の多い岩手、宮城、福島の災害情報が続々と報道されますが、なすすべもなく見守るばかりです。その中で福島原発事故の影響で、東北地区の電力不足が目に見えて明らかになっているそうです。関係している会員の方から、「夜6時以降の電力の節電に協力してほしい」との情報が入りました。関西、中部電力が、東北地区への電力支援供給体制をとるためだそうです。この場をお借りして、紹介させて頂きます。(大槻 記)

 
| 書店紹介 | 08:46 | comments(0) | trackbacks(0) |
無駄と知りつつ、みなさん大丈夫でしょうか
こんな時にブログなど見ている暇などないのはわかっていますが、みなさん、大丈夫でしょうか?
僕も昨日は東京へ出張しており、 最後の新幹線で何とか帰ることができました。心配なのは、仙台をはじめ東北に住んでおられる方たちです。もちろん東北の方たちばかりではないのですが、海岸沿いに住まわれている方もおり、電話も携帯も通じないので心配しています。
| - | 08:36 | comments(0) | trackbacks(0) |
東京出張からの帰路に地震

 今、帰りの新幹線の中でこのブログを書いている。
今日は、東京出張の最終日、岡田さんと共に吉祥寺のジュンク堂書店を訪問した。吉祥寺店については、こちらが営業したのでなく、新オープンとともに地方小が自動的に配本してくれた店舗だが、その後、岡田さんもフォローしてくださり、UTAブックの本もなかなか地道な動きを見せている。そんな訳で、今回の東京出張では出来れば覗いてみたい書店だった。
ところで吉祥寺というのはどういうところだろう。そう思って今朝、ウィキィペディア(web上の百科事典のようなもの)を調べてみた。細かなところは省くが、もともと吉祥寺というのは、江戸城城下にあった吉祥寺という寺の門前町のようなところだった。それが明暦の大火、俗に言う振り袖火事の際に消失してしまったという。幕府は、元吉祥寺住民に今の武蔵野の地に新田開拓を認め、その地が新たに吉祥寺と呼ばれるようになったと言う。ウィキィペディアには「吉祥寺」といっても、そんな寺は存在しないと記してあった。それを僕が読み違えをし、寺の無い町だと思ってしまった。到着するなり、ジュンク堂書店の入るビルの前に「月窓寺」という墓地と寺を見つけたものだから、早とちりで「ウィキィペディアは間違ったことを書いている」と思ったものだ。しかし、実際は、「吉祥寺に吉祥寺という寺はない」と書いてあったのだ。
まあ、そんな話はどうでも良いのだが、無事、ジュンク堂に到着し、担当者とも挨拶が出来た。UTAブックも3点「意識の流れ」「その人、田池留吉」「あなた、このまま死んで……」は並べていただいている。5冊入れさせていただいた「続意識の流れ」は売れてしまっているようだ。

ここまで書いたところで、14時50分、新幹線がいきなり停車し、東北地方で強い地震が起こり東京から静岡にかけて広い範囲で停電しているというニュースが入った。東北地方で震度6以上の地震だという。新幹線も2時間以上運行を停止する。その後も強い余震が続いているというアナウンスあり。冷房も止まり、トイレも使えない状態となった。


(停止した新幹線の車窓から車外を撮影する)

15時27分、東京から三島へは電気が送れるというアナウンスが入る。線路の点検等、運行再開まではまだしばらく時間がかかるとのことだ。

15時43分、車内に電気が戻る。電気の送電のみ再開した旨アナウンスが入る。

15時49分、電気は再開したが、安全確認のため線路の点検(地上巡回)に2時間ぐらいかかるとのアナウンス。


(停止した新幹線車内 携帯で連絡を取ったり、情報をチェックしたりする動きはあるもののあわてた様子は見られない。意外と整然としている。冷房も戻り、子供たちの楽しげな声も聞こえる)

「宮城県沖マグニチュード
7.9以上の地震」とのアナウンスと、安全確認のため地上巡回のため運行が遅れるとの再度の連絡が車内に流れる。

16時15分、何も進展なし。
16時17分 アナウンス/東京〜小田原間、線路の安全確認をしている。安全確認が出来次第運行を再開するが、相当時間がかかる見込み。

しばらくは動きそうもないので、ジュンク堂吉祥寺店で買った「Facebook 世界を征するソーシャルプラットフォーム」を読む。著者の山脇伸介さんは岡田さんの知り合いとのこと。わかりやすい内容でよく売れているというので、この本でフェースブックの勉強をしてみようという寸法だ。ノートパソコンの電源も残りわずか、運行再開まではもたないだろう。

(これ以降の記事は、帰宅後に書いています。)
17時25分、運転が再開される。ともかく静岡まで徐行運転しますとのアナウンス。
17時40分頃、このまま運行を続け名古屋まで行くとのこと。しばらくして、この電車の後にも先にも運行しているのはこの一台ですから、各駅で待機している乗客救済のため、名古屋以降、新大阪まで各駅に止まって運行しますとのアナウンスが流れる。2時間50分遅れの運行だという。

名古屋で、ガラガラだった車内(上の写真)がラッシュ並の混雑となる。混雑した車内も写真に撮りたかったのだが、みんな気が立っているようで、とてもカメラなど構えられる雰囲気ではなかった。

その後、新幹線は、岐阜羽島、米原、京都と各駅に停車し、20時をすぎた頃、新大阪へと到着した。

当初、今日も一日回る予定だったのだが、虫の知らせだろうか、岡田さんとも相談し、今日は午前中で終わろうということになった。1台遅れていれば、東京に足止めということになっていただろう。

| 出張紀行 | 15:23 | comments(0) | trackbacks(0) |
東京営業2日目/おのぼりさんの目


岡田さんと今日の待ち合わせ場所は、地下鉄・竹橋駅。宿泊しているビジネスホテルからは20分で行ける場所。念のためとホテルを早く出たが、待ち合わせ時間よりも20分も前に着いてしまった。 竹橋駅のB3出口を地上へあがってみると、そこは大手前政府刊行物サービスセンターの前。
「ここなら仕事で来たことがある」と、急に身近な場所に思えたが、そのセンターの向かい側、皇居の水堀傍に威圧的な銅像が人目を引いている。
大手前の政府刊行物センターは仕事で何度か来たはずなのに、こんな銅像があることにはまるで気付かなかった。それにしても、この像、一体、誰のものなのだろうか。
待ち合わせ時間にはまだ少しあるので、ともかく傍まで行ってみることにした。折から水堀を清掃しているのだろう、一台のボートが近づいてきた。見ていると、お堀のゴミやら藻を網ですくって回っている。この場所では、ごく当たり前の風景なのだろうが、旅行者の目には珍しい出来事に出会ったような新鮮な驚きがある。要は、おのぼりさんの目になっているのだろう。
仕事で来ているときは見えなかったものが、おのぼりさんの目になったとき、見えてくるモノがある。
この銅像もそうだ。自分が、おのぼりさんになってみて初めて見えてきたのかもしれない。ところで、この銅像、誰のものかというと、なんと和気清麻呂のものだった。これも驚きだ。
何が驚きなのか、これは「営業日誌」なので、詳しいことは省くが、昔、道鏡という悪僧がいた。少なくとも歴史上の常識では、日本国にとっては大悪人として扱われている。女帝・称徳天皇 ( 孝謙天皇 )に取り入り自ら天皇になろうとした人物だ。いくら野心家でも、「自分が天皇やりまーす」ってなれるものでもないし、いくら称徳天皇が気に入っているからと言って「彼を次の天皇にしようと思うの」ということもありえない。
そこで出てくるのが宇佐八幡宮の御神託というわけ。恐れ多くも宇佐八幡宮の御神託が「道鏡を天皇に据えれば、世の中、うまく治まるぞ」と言っている。すわ一大事と、この和気清麻呂が北九州の宇佐八幡宮へ駆けつけ、神託が本当かどうか確かめに行く。結果、「あんなのは嘘っぱちだ。天皇家の血筋をひかないものを天皇にすえれば、世の乱れのもとになる」と、道鏡の陰謀をうち砕いた。このため、清麻呂は国家の英雄として賞賛されるようになったわけだ。そんなわけで、今も皇居のお堀端に立って、天皇を守っているというわけだ。
この話のポイントはなんだろうろう。道鏡でも、和気清麻呂でもない。宇佐八幡宮の御神託だ。次の天皇を決めるのに、伊勢神宮ではなく、遠い北九州の宇佐八幡宮の御神託が影響力を持っているのだ。中央政権が、地方の神様の言葉に支配されている。天皇家にとって、北九州とは何だったのだろう。宇佐八幡宮とは何だったのだろうろう。
そんなことを考えているうちに約束の時間が来てしまった。そろそろ、おのぼりさんモードから仕事モードへ切り替えなければならない。

今日最初の大きなテーマが、書籍の電子化。この大きなテーマについて、岡田さんのご友人で、株式会社クリエイジを創設されたN社長のお話を聞かせてもらおうというわけだ。
ではまず、Nさんとはどういう人なのか。同社ホームページによると、Nさんは1948年、倉敷は児島の生まれだという。僕とは同い年だ。団塊世代の同志ということになる。これでぐっと身近な存在となった。
1971年、慶應義塾大学工学部管理工学科を卒業した後、野村総合研究所に入社し、1973年にはスタンフォード大学院でオペレーションリサーチ学科の修士課程を修了されている。1982年には、野村総合研究所経営戦略コンサルティング室室長となり、以後、野村総研の重職をを経て1993年には、郵政省・郵政研究所 第三経営経済研究部長を兼任され、2004年、株式会社クリエイジを創設された。すごいエリートだ。身近になったと思った存在が急に遠いものになっていった。
それはさておき、クリエイジという会社がどんな会社かというと、ビジネス書のネット書店ということになる。ただネットで本を売るだけでなく、「創造的で迅速な意思決定をすることを支援するための仕組みとコンテンツを、総合的、簡便、安価に提供し、社会経済の発展に寄与する」ことを事業目的としている。
何にしても、ネットというシステムを利用し本を販売している、いわば同業者だ。これでまた少し身近な存在となった。しかもNさんは、経営コンサルティングのプロであり、情報処理能力に優れ、情勢判断と、それにどう対処していくかのノウハウも持っておられる。

お互いの自己紹介を済ませた後、今日の課題に入る。本の電子化にどう対処するか?
まずNさんが、業界の現状についてレクチャーしてくれる。
書店の大型化と、小規模店舗の撤退。この傾向は、本の電子化に伴いますます顕著になっていくという見通し。これは身にしみて分かる。そしていずれは、電子図書と紙の本の比率が半々になるだろう……これも分かる。だが、その時期については、Nさんは「そのころは私たちはいないかもしれませんが」と言われた。これについては異論がある。僕は、そうなるのは、そんな遠い先のことではないと思っている。
ただ電子化の波は止められない、これは間違いのないことだろう。
ところでお話を聞いているうちに分かったことがある。今、本の電子化の問題といっているが、実はそれは、電子化だけの問題ではなく、紙の本の問題でもあるということだ。
「本」をどうしたら、潜在的に、その本を求める未知の読者に届けることができるのかということだ。本の存在を知らしめる方法ということになる。少部数の出版活動では、書店に配本するというのは「木」を「森」に隠すようなものだ。はっきり言ってUTAブックは、書店でhな主役になりえない。そこで営業活動が必要になってくる。どこの書店にでもなく、限られた書店に多く配本し、書店の主役は無理でも、コーナーの棚で準主役になれるよう、UTA読者の協力で営業活動を行う。これが今の状況だ。しかし、これには限界がある。そこで電子図書への移行が、これから進んでくるわけだが、そこではどんなことが起こってくるのか。だれでも安価に本が出版されるようになるという現実。今まで著名人や有名出版社しか日の目を見なかった本の業界で、無名の人の書いたものも、有名人の書いたものも同列に電子図書の販売サイトに並んでくるという現実。
そうなったとき、無数の本の中からUTAブックを見つけてもらうにはどうしらいいのか。UTA読者は「検索」すれば出来るのだから、ここで言っているのは、そんな固定購読者層のことを言っているのでなく、潜在的にこの本を欲している未知の読者が、どうすれば、UTAブックにたどり着けるのかを言っている。この問題は、紙の本の問題でもある訳だが、電子図書になった場合、市場で公平に扱われる反面、更に大きな問題となってくるという寸法だ。
問題の本質が見えてきた。「潜在的な読者に、どうすれば本の存在を知ってもらえるか」ということだ。これができなければ、いくら電子図書を生み出しても、ネットという宇宙の中をさまよい続ける塵になってしまう。
そこで出てくるのが、地味ではあるがNさんが取り組んでおられる「WEBマガジン」とか「メールマガジン」いわゆるメルマガという存在。 氏が、「継続は力なり」と言われるように、地味でもこういったメルマガを発行し続け、本の存在をアピールし続けていくこと。そしてブログや、ツィッター等々、狭い範囲でのコメンテーターを育てていくこと。いろんな人がいろんな立場で、ブログやツィッターという媒体使い発言していく。ホームページを立ち上げるのは大変だが、ブログやツィッターなら、わりと手軽にできる。手軽な媒体をつかっての情報伝達、これからは、こういった動きが大きな力となっていくだろう。地方で書店回りの営業をてつだってもらうのも、もちろん、大きな力なのだが、それ以上にミニメディアをつかっての情報発信、これこそが来るべき電子化の大きな力となるような気がする。
そしてもう一つ、岡田氏の言う「フェースブック」の利用。これについては、僕も未知の領域だが、これからの課題として勉強してみようと思う。

以上が、株式会社クリエイジのN社長や岡田さんとのフリートークで、僕が感じたことだ。あくまで僕が感じたことで、クリエイジさんの出した結論ではない。無論、この問題に今すぐ出させる結論など無いのだが……。

最後に大阪屋との新規取引の問題が残ったが、動き出す時間が来たし、上記の問題とも無関係ではないので、東京出張から帰ったら、あらためて報告することにしたい。
まずは、「お時間もよろしいようで……」
| 出張紀行 | 08:32 | comments(0) | trackbacks(0) |
東京営業1日目
2011年3月9日
昨夜、難波を22時10分に出発する夜行バスに乗り込み東京へ向かった。岡田さんとの待ち合わせは午後3時半。東京駅へは早朝7時半に到着している。
実は個人的な取材活動のため、時間をつくりだしたいとの思いから、早朝から動ける夜行バスでの移動を選択した。今、日本の起源、天皇の起源に、興味以上のものを持っており、 なんとか時間をやりくりしては走り回っている。今回行きたかったのは、三越百貨店、浅草の三囲神社、牛嶋神社……三越百貨店は別としても、心の学びをしている人間としては、できれば避けたいような場所ではある。しかし、日本という国を探っていくのに神社を抜きには何も調べ出すことは出来ない。
とはいえ、これはあくまでも個人的な活動。そのほうは、いずれ個人的なブログに書くとして、営業日誌にかかろう。

3時半、紀伊國屋書店新宿本店で岡田さんと待ち合わせる。まずはUTAブックの並んでいるコーナーへ行く。新刊「続意識の流れ 改訂版」は平積み。UTAブックは各1冊が整然と並べられている。気になるのは、コーナーが窓際にあり、平台に背中を出すように並べられた本が外光にさらされ、背表紙の部分が日焼けして白っぽくなっている。近いうちに入れ替えするようお願いしてみよう。
まずは岡田さんと二人、担当者の方に挨拶をすませ、今日の目的、地方・小出版流通センターに向かう。
特にこれといった用事はないが、担当者への挨拶と、地方・小出版の川上社長に岡田さんを紹介しておこうというわけ。
地方・小出版の川上社長とは、エルランティの光出版が発足した当時からの付き合いだ。会社は小さいながらも、「地方小の川上」といえば本の業界では結構な名物男。山陰の雄、「今井書店」が主催する「本の学校」では、取次業者、出版社、書店をリードしていく立場にある。
「本の学校」というのは、毎年、山陰は大山の山中で、全国の出版社、取次業者、書店人が集まり、今、本の業界が直面している問題を、様々なテーマにわけ、それぞれのブロックで学んだりディスカッションしたり、解決法を探っていこうというもの。盛時は一週間ぶっ続けで行われたものだが、今では「出版業界人研修・書店人教育講座」と形を変え2泊3日の日程で、今も続けられている。
僕も「本の学校」と言われた時分、一度、参加したことがあるのだが、今、本の業界は大変な変革期を迎えており、僕も今年は時間を作り参加してみたいと思っている。
(閑話休題)
地方・小を後にして、渋谷へ向かう。MARUZEN&ジュンク堂渋谷店に顔を出すため。うまくいけば仙台店から、渋谷店に異動となったN店長とお会いすることが出来るだろう。仙台店当時は、僕も二度お会いしただけなのだが、非常によくしていただき、忘れがたい方だ。
棚へ行くと、おりよく担当の方と出くわした。日頃のお礼を言い、最後に「仙台店におられる頃はよくしていただいたので……」と、N店長に挨拶したい旨を話した。
生憎、今日明日は、店長会議で留守をしているとのことで、お会いすることは出来なかった。
この後、食事をしながら岡田さんと営業のことやら、電子出版のこと、これからの業界のこと等を話し合い、夜8時半、お開きとなった。

あけて今日は、東京へ来た一番の目的「大阪屋との新規取引」の打診、それに岡田さんのご友人で出版流通で独自の活動をしておられる某社長と面談し、いろいろ勉強させてもらう。その合間を縫って池袋のジュンクさんや旭屋さんに顔を出そうと思っている。間もなくホテルを出発する時間となる。
余談ながら、今泊まっている小伝馬町のビジネスホテル近辺からは、東京スカイ・ツリーがよく見える。3月はじめの段階で、609メートルに達したという。

| 出張紀行 | 07:22 | comments(0) | trackbacks(0) |
大阪南部の書店営業プラス駅文庫へ
  昨日は単独で大阪南部の2ヶ所を回りました。南部の地理は不案内で、両方とも南海沿線にあり、途中、中百舌鳥(なかもず)で乗り換えなければいけないという事だけ、頭に入れて出発しました。「中百舌鳥」・・・ どこかで聞いたことがあると思いながら、それに気付いたのは、南海電車の中でした。「次は中百舌鳥、御堂筋線は乗り換えです」「えっこんなところまで御堂筋線が・・・ ひょっとして御堂筋線終点の「なかもず」のこと!?」 急に今日の訪問場所が身近に感じられた次第です。
木下書店 エコール店
DSCF1213.JPGDSCF1214.JPG                                 













ショッピングビル「エコール」2階にある中規模書店です。人文コーナーはなく、一部、占い・思想欄があるだけで、UTAブックはどこにもありません。仕方なく、担当男性の方と初対面の挨拶をしました。早速本が置いてあるかどうかを尋ねると、女性エッセイのコーナーにあるという。「女性エッセイですか?」と聞きなおすと、「此処では、年配の女性客が購入されるケースが多いためです」。案内された場所には確かに「続意識の流れ」が4冊差し込んでありました。文脈棚とまではいかないにしても、書店らしい工夫が感じられました。手狭ではありましたが、「意識の流れ」と「この人、田池留吉」を補充させて頂くことが出来ました。
キャップ書店 河内長野店DSCF1215.JPG
   此処は「ショッピングビル「ノバティ」4階にある中規模書店で、先ほどの木下書店よりは少し広く、宗教・思想のコーナーにしっかり面出しされていました。以前、読者からの圧巻の写真を掲載したことがありましたが、少し落ち着いた時期にもかかわらず、殆ど維持されています。担当の男性は、腰の低い感じの方で、初対面を済ませた後、「意識の流れ」以降の本の動きを調べて頂きました。結果は、14、34、28冊で安定しています。ちなみに面出しされている3点の在庫は、6、16、12冊でした。

 書店訪問が終わって、今日の楽しみの一つ、Mさん御夫婦宅への訪問です。目的は、昔買っておられた大阪難波地区の読者開拓の相談でした。目的の話はそこそこに、やはり、勉強の思い出話や、難しさなどを楽しく語り合い、あっという間の1時間半でした。もう少し居たかったのですが、今日のもう一つの楽しみが待っていますので、名残惜しいまま河内長野駅まで送って頂きました。
DSCF1217.JPGDSCF1216.JPG
















 次の訪問地は、以前この日誌でも紹介されました近鉄高鷲駅の駅文庫です。羽曳野市立図書館が駅の一角を借りて書棚を置いています。駅員さんも親切で、改札口の外にある駅文庫を見るだけなら、切符は持ったままでいいと言って下さいました。初めて見る光景です。古い本ばかりの中で、UTAブックの一群が特等席で、異色を放っています。「借りた本は必ず返却してください」と書いてあり、持って帰るのは如何なものかとと思いながら、やはり、無くなっていると誰かが目を通しているのだと、嬉しい気持ちも湧き出てます。持ってきた「母なる宇宙とともに」2冊と、Mさんから預かったCD2冊を置いてきました。
 これで本日の予定は終わりました。が、途中の天王寺で旭屋書店を覗きたくなります。ここで本が良く動くのは納得です。行くと、「続意識の流れ」がありません。画面上は有になっているので、直近に売れたようです。売り場の方に補充を尋ねると、この本は自動的に補充されるそうで、お任せして帰途に就きました。

 今日で大阪全域が終了しました。2月16日から始まって22日目、閉店や保留箇所を含めて20店舗+駅文庫です。行くことで、逆に課題を抱えた場所もありましたが、不慣れだった大阪書店のイメージが出来つつあるのが成果です。週末は奈良を予定しています。(大槻 記)
| 書店紹介 | 06:29 | comments(0) | trackbacks(0) |
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